落日の赤き皇帝

12年前、大好きだったヒーロー、王者・音速の貴公子アイルトンセナを追い回す、青いマシンの若き皇帝を憎々しく見つめていた。以降12年の間、チームは青から赤へと変わったものの、それでもずっとずっとあのアゴフェイスな皇帝が嫌いで嫌いで仕方なかった。他にどんなパイロットがいても、とにかくアンチシューマッハだった。アンチシューマッハありき、でビルニューブやヒルハッキネンを応援していたのかも知れない。
そんな自分が今、シューマッハを応援している。立場は追うモノから追われるモノへと変わり、12年前のあの場面と同じ青いマシンに追い回される赤き皇帝。あの時があり、今がある…そう考えると、嫌いで嫌いで仕方なかったシューマッハについつい肩入れしてしまう。宦官贔屓、そう言われるかも知れないが、やはりこうして壮大なドラマを魅せられてしまうとどうにもこうにも…。
頑張れ、シュー!負けるな、シュー!


結局、残り数周のところで若いパイロットが甘さを露呈して(と、言っても昨年度ワールドチャンプなんだがw)一瞬のミスを犯してしまい、シューは堂々と逃げ切った。う〜ん、ヒサブリにワクテカしながらF1中継見たね、うん。